掛川織・花ござの魅力

筑後地域に伝わる“掛川織の花ござ”

福岡県の南側に当たる「筑後地方」。きのこの産地としても有名な大木町に、掛川織の花ござを40年以上作り続けている職人がいます。

それが、広松さんご夫妻です。

広松さんは、い草の生産者であり、掛川織の花ござを作る職人でもあります。

最盛期には500件ほどいたいぐさ農家兼職人は、現在、福岡では広松さんただ1人となりました。途絶えさせたくないたった1人の職人です。

“花ござ”って?

畳のないお家や、フローリングの床でも、畳に使われている“い草”の香りを感じることができる「ござ」。

「花ござ」とは、染色したい草を用い、模様が入るように織りあげた敷物(ラグ)のこと。

ござ特有の落ち着く匂いや触り心地を感じられるのはもちろんのこと、デザインの幅が広く思わず見入ってしまう素敵な見た目が特徴です。

掛川織って?

広松さんご夫妻の「花ござ」は、福岡県の筑後地方で生産される「掛川織」と呼ばれる織り方で作られています。

「紋織(もんおり)」や「袋織(ふくろおり)」など、花ござの中にも様々な織り方がありますが、「掛川織」は、約3cmの大きな織り目と約1cmの小さな織り目が交互にくり返されているのが特徴です。

長くて良質ない草を使っているため、弾力があって手触りの良いござの「掛川織」。この「掛川織」で織った花ござは最高級品と言われています。

その歴史は江戸時代から続くもので、昭和55年3月に福岡県知事指定民工芸品に認定されています。現在国産花ござの生産量は筑後地域が、全国の9割ほどを占めています。

広松夫妻が生み出す、掛川織・花ござの魅力

1,オリジナルデザイン「虹」。和風にも洋風にも

華やかな色味で模様が入っている「花ござ」は、和風の部屋はもちろん、フローリングの部屋や洋風な部屋にも似合います。

中でも、広松さんが自らオリジナルのデザインを考案した「虹」シリーズのカラフルな色味と柄は、唯一無二の魅力。

カラフル過ぎて合わせにくい?いいえ、意外とそんなことはありません。「ござ」という限られた面積に華やかな色や柄が使われていることで、お部屋をパッと華やかに彩ってくれますよ。

赤、若草、みどり、黄、茶のカラーリングから、お部屋のテイストに合わせて選ぶことができます。

2,職人が自ら育てた“い草”を使用

昭和63年には約250組いた「い草生産者兼加工者」。

その数は年々減り、現在は、「花ござ」に使われる「い草」を自ら育て、かつ職人として「花ござ」を作るのは広松さんご夫妻1組のみとなってしまいました。

福岡県筑後地方の品種である「筑後みどり」。株から約1年6ヶ月かけて栽培し、「花ござ」へと織りあげています。

3,「い草」の心地よさ

原料はい草なので、畳のような気持ちよさや落ち着く香りは、通常のござと変わりません。

い草には、リラックス効果があることが科学的にも証明されており、気持ちが落ち着いたり睡眠効果があることがわかっています。

4,夏でも涼しく過ごしやすい

“い草”の中身は、スポンジのようなハニカム状の繊維が入っています。

白い部分が、い草の中身。触るとふわふわしています。

このスポンジに吸湿効果があるため、汗を吸い、通気性がよくサラッとした使い心地になります。だから夏でも涼しくて過ごしやすいんです。

掛川織・花ござをぜひ手に取ってみてください

ご自宅に、贈り物に、福岡県産い草(筑後みどり)を使った「掛川織」の「花ござ」をぜひお選びください。

福岡にたった一組の生産者兼職人が作る「花ござ」は時代に左右されることなく、手間をかけたひと品です。

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