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い草生産者のこだわり
実はひとつの「花ござ」ができるまで、たくさんの期間と手間ひまが必要です。
特に、広松さんは花ござを織るだけなく、い草まで育てています。それは農家として働く男性と、内職をする女性がいた昔ながらの働き方の名残りです。
ですが、時代背景が変わった現在も夫婦2人のみで行う広松さん夫婦にとって、花ござを作るのはとても大変です。
それでも、い草の栽培から花ござづくりを行うことをやめない、広松さんご夫妻のこだわりをご紹介します。
い草を育てる
い草作りはお米の稲のように、田んぼで行われるって知っていましたか?
ですが、お米のように半年ではできません。なんと約1年半ほどかけて、苗の準備から収穫までを行います。
7月上旬にい草の苗の準備。12月に株分けを行い、苗を植えます。
5月の中旬頃に新しい芽を伸ばすための作業である先刈りを行い、6月に雨や風でい草が倒れないように網かけをします。
そして、7月に刈り取りが行われます。
また、土には有機肥料を使い、農薬はほとんど使用しないという、栽培方法へのこだわりもあります。
い草を泥染めする
「い草」は、 刈り取られた後、多くの畳やござを作る工程で、糸を染めるように、土を使用した“泥染め”という加工が施されます。
泥染めは、ござとして織る前の“い草の乾燥”工程を促進する役割、そして光による色落ちを防ぐ役割を果たしています。
泥の細かい粒子が舞う「泥染め」の工程はかなりの大仕事ですが、広松さんご夫妻は自ら行います。
職人のこだわりはい草の生産から始まる
「どうしてい草を育てるところから自ら行うのですか?織るだけでも、とても大変ですよね」と広松さんに伺ってみました。
すると「自分が作るものは、育てるところから責任を持ってするのが、職人のこだわりだから」と、広松さんは言います。
美しく丈夫な花ござを使ってください
広松ご夫妻さんに大切に育てられた、丈夫な福岡県産「筑後みどり」のい草で作る美しい「花ござ」をぜひ使ってみてください。
安価な海外製もいいかもしれません。ですが、筑後の田を使い、育てられたい草で作る「花ござ」は、明らかにい草自体の違いや品質の良さが分かります。
そして、色とりどりで、隅々まで美しく織られた花ござに、日々心を躍らせてください。
いぐさの生産者であり、ござ職人である広松さんの「花ござ」のある暮らし。ぜひ、体感してください。